昔から部屋の模様替えが好きです。子供の頃から現在に至るまで、ああでもないこうでもない、こうすれば居心地いいかも、などと考えながら、机や棚の移動を繰り返してきました。一時期は部屋の見取り図に家具の模型を配置して検討したり、パソコンのCADソフトで図面を描いてシミュレーションしたり、などということもやっていました。趣味と言っていいかもしれません。
今回は板敷きの部屋の一隅に畳コーナーを作りました。畳の面が床よりも高い位置にある、いわゆる「小上がり」というやつです。まあ「なんちゃて小上がり」ですが、結構気に入ったものが出来ました。
この一角は、模様替えの前はミニ書斎でした。子供からお下がりでもらった机と、「お値段以上」の椅子を置いただけですけど。
しかし、椅子の後ろがちょっと狭くて失敗。結局、この状態は半年と持ちませんでした。
さて、小上がりの構成と構造です。
畳は一辺が82cmの正方形で、標準サイズ(いわゆる江戸間とか)の半畳よりもひと回り小ぶり。これが6枚あります。
畳の下には厚さ12.5mmの合板があります。板の大きさは90cm四方(壁際は別サイズ)で、四隅に鉄パイプの脚が取り付き、これが荷重を支える第一の構造体となります。
ただ、四隅に脚があるだけの板では、中央に荷重がかかった時に板が少し沈み込み、また横ずれに対する耐性がありません(平行四辺形に歪む)。これを補強する第二の構造体が、板の下に見える段ボール箱です。この段ボール箱の高さはパイプの長さと絶妙な関係にあって、板の中央付近に荷重がかかると箱がほんの少しだけ縮んで、パイプ脚にもしっかりと力がかかるようになります。また、板と箱および箱と床の接触面積がそれなりにあるので、横ずれも発生しません。
なお、箱は空ではありません。
中に補強材が入っていて、これだけでも人一人分くらいの荷重に耐えます。段ボールすごい。
立ったまま昇降できるように、踏み台も作りました。
踏み台の材料は、畳の下に行けなかった余り物の板。上面には合成皮革を貼りました。床との接触面には、床の傷の防止とガタつきの吸収を兼ねて、薄いクッション材を貼っています。
ところで、畳の上面までの高さは42.5cmです。実はこれ、狙ったわけではなくて偶然なんですが、私のギター椅子の高さとほとんど同じなんです。
つまり、考えようによっては巨大なギター椅子を作ってしまったと言えなくもない ・・・ わけないか。
材料は畳を含めてすべて過去に別の目的で我が家にやってきて、その後使われなくなっていたものです。なので今回の発生費用はゼロ。
この状態もいつまで続くかわかりませんが、すべての構造体は床に置いてあるだけなので、別の場所に移動するのも畳んでしまうのも簡単です。