リハビリの方針も決まらないし、メカニックの練習ばかりしてもつまらないので、具体的な曲を弾いてみて、弾けるのか、弾けないのか、なぜ弾けないのか、どうすれば弾けるのか、何をしてもダメなのか、そのあたりを探ってみることにしました。
トレモロは言うに及ばず、高速のアルペジオや音階がある曲はもとより無理なので、さしあたり俎板に載せるのは、セゴビア選のソルの練習曲から1番と2番です。
■ No.1 Andantino Op.6-8
セゴビア版ではLentoとなっていますが、原典に近い版(ここでは現代ギター社版によっています)の指示はAndantinoです。まあ4分音符と2分音符がほとんどなのでLentoでなくても右手は余裕をもって弾けるはず。
使う指はpimの3本ですむので、この点も問題ありません。というか、3声のバランスをコントロールしよう思うとやはりこの3本に任せるのがよくて、a指の出番はありません(コントロールできているとは言っていない)。
ただ実際に弾いてみると、最初の方のimの重音が8分音符で立て続けに出てくるところ(5〜7小節目あたり)が何度やっても発音が不明瞭で、左手も難しいのだけど、右手m指が出遅れているかなあという心配をしています。
■ No.2 Andante Op.35-13
この曲、右手がかなり厳しいです。
伴奏はpipiの連続でいいのですが、旋律を弾く指が言うことを聞かない。ジョン・ウィリアムスや益田先生の録音のように軽快に(セゴビア版の指定はAllegretto)弾けないのは当然として、かなりテンポを落としても弾けない。
ともあれ、旋律を担当する指使いを3パターン試してみました。
(1) 主にm指を使う
弾弦前のかなり早いタイミングで弦に触れています。プランティングといえば聞こえはいいのですが、同弦上の旋律が続くと音が続かず休符が入っているようになってしまいます。また、弾弦したあとの指の戻りが遅いのでテンポも上がりません。
(2) 主にa指を使う
わりと弾けます。テンポもある程度上がります。ただ、使わないm指がずっと曲がったままなんです。これって、曲がったままであることが普通の状態となってしまいそうで、なんとなく良くない気がするので却下です。
(3) a指とm指を適当に振り分けて使う
結局これに落ち着きました。基本的には1弦をa指、2弦をm指に割り当てます。全体としてバランスがとれているというか、不具合が適度に散らばって目立たなくなるというか・・・。
とはいえ、伴奏のi指が2弦に来た時とか一箇所だけある音階のところとか、標準パターンから外れるときにうまくいきません。とくに音階は、そのつもりがなくてもスタッカートになっちゃうんですよねえ。
ということで、詳細な観察と記録のため、主に右手を中心とした動画を撮ってみました。いろんなパターンを見てみたいので、しばらく続けるかもしれません。