どうするトレモロ

言うまでもなくフォーカル・ジストニアの症状は人それぞれです。ギタリストに限っても、どの指が、どういう音形のときに、どのように動いてしまうか(あるいは動かないか)は千差万別です。ただ、「トレモロが弾けない」というのはわりと共通の症状であるように思います。

私もトレモロができません。まあトレモロは昔から苦手でしたが、フォーカル・ジストニアによって高速で指を回すことができなくなり、完全にとどめをさされた形となりました。

それで、この際すべてをリセットして、「ゆっくり」「小さな動き(=小さな音)」でトレモロの動きをゼロから再構築しようと思い立ったのが、2年半ほど前のことです。

今日はその成果、というか途中経過がどんな状況かをレポートします。とは言っても、毎日きっちりと訓練してきたわけではなくて、思いついたときにやってみるという感じでやってきただけなんですが。

そのリハビリメニューですが、これ(↓)です。

ありがたいことに、多くのギタリストの先生方がネット上にトレモロの練習法を載せてくださっていますので、それらを参考にしつつ、自分流に少しアレンジしました。ポイントは、

・トレモロは2弦、p指は各弦
・pimaの各指を均等に使う
・単発/連続を交互に

といったあたりです。

練習にあたって、速度は「そのときに確実に弾ける中で、できるだけ速く」としました。日によって、あるいは時間帯によっても指の調子が変化して、そのときそのときで弾ける速さが違うので、メトロノームに合わせて「昨日は80だったから今日は81」とかやってもいいことはないと考えています。

実際、(トレモロ一周 =8分音符 で数えて)100で弾ける日もあれば、80でも弾けないときもあります。それでも長期的に見たらジワジワと速くなっていくであろうことを期待しています。もっとも、最終的には最低でも120、できれば140くらいで弾きたいと思いますので、それにはほど遠い状況ではあります。

音量も同様で、ともかく指を弦に当てることが最優先です。

上で挙げた「単発/連続を交互に」は、具体的な曲の練習にも、こんな(↓)感じで取り入れています。

で、いま「アルハンブラ」を弾いたらどうなるか。短縮版です。

かなりゆっくりです。速度は90そこそこかと思います。なので理想には3割アップ、できれば5割アップが必要です。

音量も小さいので、相対的に爪音やその他のノイズが大きく入っています。

ともあれ、悪化しているとか副作用が出ているということはなさそうなので、しばらくこの路線を続けてみようと思います。で、覚えていたら1年後くらいにまたレポートします。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です