50年前に買ったギター

ちょうど50年前の1973年12月にギターを買いました。

父にボーナスが出たのでちょっと多めのお小遣いをもらい、それまでに貯めていた分と、バイトで稼いだ分と、あまり熱心でなかったアマチュア無線の機械(これも元はといえば親のスネを齧ったわけだけど)を売って作ったお金を合わせた、当時の高校生としては大金の10万円を握りしめて、新潟の片田舎から東京お茶の水の楽器街に出かけたのでした。

現代ギター誌の広告を頼りに数軒の店をまわり、見つけたのがこれ。

田村満 No.1000 1973年製
スプルース/ローズウッド/650mm

定価10万円のところ、ハードケース付きでなんとか予算内にしてもらった記憶があります。

ところで、ギターは長いこと独学で、その間はずっとこのギターが相棒で、他の愛好家の方々との交流もほとんどなかったので、ほかの高級ギターに触れる機会もありませんでした。

そんな中、西暦2000年に急に思い立って近所の先生のところに入門しました。そしたらギターを弾くのが俄然面白くなって、先生といろんな話をするうちにもっといい楽器が欲しくなって、2001年に名工星野良充さんに新しい楽器を作っていただきました。

当然のことに、以後は星野ギターがメインとなり、田村ギターは出番がなくなってしまいました。

今般、購入50年を記念して久しぶりに取り出してみました。

表面板は昔はもっと色白だったような気がします。

あちこち傷だらけなのは仕方ありませんが、大きな傷や割れはありません。

指板はだいぶ掘られてますねえ。フレットは一度交換しています。

糸巻はバラして超音波洗浄しました。動きは快調です。

ネックの反りもありません。

ということで、外観はまあまあの状態を保っていると思います。

一方で音はというと、星野ギターと比べるのも忍びないのですが、薄っぺらというか、深みがないというか、ちょっと残念な音です。それから、ウルフが気になります。ラからシ♭のあたりにあって、かなり邪魔。さらに、低音弦を強く弾くと、かすかにビビり音が聞こえてきます。力木がどこかではがれかけているかも知れません。

そんなわけで、弾いていてもあんまり楽しくなかったのですが、この一週間ほどこればかり弾いていたら少しは鳴るようになってきた、というか、鳴らしようが分かってきたような気がします。

演奏を収録してみました。

イマジン(ジョン・レノン ~ 竹内永和編曲)

ジョン・レノンが凶弾に倒れたのは1980年の12月でした。

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