アンドロメダ遥か

固定三脚に取り付けたコンパクトカメラでアンドロメダ銀河を撮影しようという試みの続編です。

前回思い立ったのが時期はずれの1月末で、目標が低い位置にある状態での撮影だったので、再挑戦の機会を狙っておりました。アンドロメダ座が撮影に適した位置にやってくるのは11月初め頃からで、先月から毎日のように空模様をみていましたが、なかなか条件が整いません。

ようやく12月3日にその機会がやってきました。快晴・無風・低湿度、さらに月もない(月齢20日くらい)暗い夜です。10ヶ月ぶりに近所の公園の暗がりにカメラを構えました。前回は真冬でしたが、今回はまだそれほど寒くなくて、それもありがたかった。

目標位置が天頂付近なので光が通過してくる空気層が薄いことと、撮影枚数を前回の2倍以上にしたこと、この2点でどれくらい画質が上がるかがポイントでしたが、どうでしょう。

前回に比べると、銀河の広がりが拡大し、暗い星もたくさん写っているし、M31だけじゃなくて、M110やM32も見えており、まずまず期待どおりの出来と思っています。

ともあれ、私の技術ではこれが精一杯です。

最大の問題は星が動くことです。いや、カメラが固定なので星が動くのは当たり前なんですけど、撮影範囲の中央付近にあるときと端のほうでは撮影のたびに動く量(画素数)が違ってくるんです。

スタッキング(合成)ソフトは、複数の画像の星の位置を並行移動や回転によって自動的に重ね合わせてくれるのですが、中央と端で移動量が違うのではどうしようもない。

目標が画面の中央付近にある間に、何百回でも何千回でもシャッターを切れたらいいのですが、そんなことはできない。今回はおよそ40分間で600枚ほどの撮影をしましたが、その間に目標は画面の右端から左端まで動いていきます。

あとはスタッキングや画像処理のソフトの利用技術にも向上の余地はあることと思いますが、今回はこれで満足しています。これ以上を望むなら機材を揃えるのが手っ取り早いのでしょうけど、そこまでの余裕はありません。


■撮影
 日時 2023年12月3日 19時36分頃から20時16分頃
 場所 静岡県裾野市
 カメラ Canon PowerShot G9 X Mark II
 露出時間 2.5秒(1枚あたり)
 ISO 3200
 F値 4.9
 光学ズーム 最大(3倍、焦点距離30.6mm)
 ファイルフォーマット RAW(*.CR2)
 画素数 3648 × 5472
 撮影枚数 623枚(うち506枚をスタッキング)

■スタッキング
 使用ソフト Deep Sky Stacker 4.2.6 (*)
 スタック数 Light 506files,Dark 20files
 スタック方式 Auto Adaptive Weighted Average

■画像処理
 使用ソフト GIMP 2.10
 処理 カラー調整、サイズ調整(50%縮小)、トリミング

* Deep Sky Stacker は新しい版が出ていましたが、使い方がよく分からなかった^^;

投稿日:
カテゴリー: Blog

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です