我が家で長く女王として君臨してきた猫のジンジャーが死んじゃいました。19年と1日の生涯でした。
ロシアンブルーのメスで、ネット情報によれば、この種類の猫の寿命は10〜13年と言われています。それを思うと、とても長生きしてくれました。
いつも元気でマイペースな猫と思っていましたが、4月のある日、右前足の曲がり方がおかしくなっていることに気づきました。
骨折か、と慌てて動物病院に連れて行ったところ、そうではなくナックリングという神経系の病気らしいとのことでした。ついでに全身の健康診断をしてもらったところ、循環器系も弱っており、さらに肺の機能が著しく低下していて、全体として高齢猫の症状が満載であるという結果でした。
その後、一泊の入院を含め、何回か通院しましたが、病院ではいつも大暴れします。これでは本人(猫)にかかるストレスが大きいだろうと考え、治療はやめて、自宅で好きなように余生を送らせることにしました。
特に肺が弱っているということだったので、ペット用の酸素発生器をレンタルして、お気に入りの場所(こたつの中)の酸素濃度を高くするようにしました。
右前足のナックリングはいつのまにか治って、ああよかったと思ったのも束の間、こんどは左前足が同じ症状になりました。そしてこっちは最後まで治らなかった。それでもしばらくは、1本の前足とまだ無事な2本の後足で移動することができていました。
しかし7月頃から目に見えて食が細くなりました。体力も無くなったか、数歩進んでは床に倒れ込むということが多くなりました。
とても9月の誕生日まではもたないだろうと覚悟を決めましたが、思いの外に強い生命力を持っていました。いよいよ動けなくなっても、移動したいとか、水が飲みたいという希望があると、鳴いて知らせてくるので、その都度お世話係(妻)が希望を叶えてやりました。
そんなこんなで、どうにか19歳の誕生日を迎えましたが、その翌日についに力尽きました。
毎日、すこしずつ弱っていく様子を見ていたので、お世話係も、見守り係(何もしない人=私)も、心の準備はできていました。心の準備だけでなく、その時が来たら、ああしてこうして、という段取りのシミュレーションも事前にやっておく余裕がありました。
実際、最期を看取ったその日のうちに火葬の手配をして、遺骸を保冷材で保存して・・・って、ずいぶん手際がいいじゃないかと、ジンジャーは苦笑していたかもしれません。
ともあれ、次の日にペット専用の移動火葬車に来てもらい、家の駐車場で荼毘に付しました。移動火葬車では近隣トラブルが発生することがあるとも聞いていましたが、やってもらった限りでは、音も、匂いも、煙もなくて、ご近所さんは何かしているとは気づかなかったのではないかと思います。
遺骨は業者さんが所有する散骨場に、他の動物たちといっしょに散骨してもらうことにしました。散骨場にはいつでも行けるようです。
ただ、手元に残す物として、1cmほどの尻尾の骨をカプセルに入れてもらいました。初めて知ったのですが、猫の尻尾の骨の断面は星の形をしているんですね。
いつまでもかわいい。