局所性ジストニア その12

2021年04月07日

■3年目の状況

過去2年間、いずれの年も1月から3月は試行錯誤の期間ということにして、いろんなことを試して、その様子を見ながらその後のリハビリの方針を決めてきました。今年も年初からあれこれやりつつ、これから取り組むべき内容を考えてきました。

♪ まずやったことは、前回書いたとおり、楽器を10弦から6弦に戻したことです。戻した当初こそ違和感がありましたが、数日で以前の感覚を取り戻しました。これと一緒にフォーカルジストニアの症状もぶり返すかという懸念がありましたが、ゆっくり小さな音で弾いているぶんには発症はありませんでした。

一時的に(結局は1年と4カ月くらい)10弦ギターを弾いたことの効果がどうだったのかというと、分かりません。それはそうですよね。比較対象がないんですから。でも、少なくとも悪い方向に進んだという感覚はありません。

・・・ということで、今後は6弦の楽器を中心に据えて、ときどき10弦も弾いていこうと思います。

♪ 最重要の試みは、音量を上げられるかということでした。爪を伸ばし、弦と指のなす角度や、指先が弦に触れる位置や、指を振り抜く速さなどを変えたりしてみました。結果、ゆっくりした曲を弾くかぎりにおいては、ある程度強く弾いても他の指が勝手に動くという症状はなさそうだと分かりました。

速いパッセージが弾けるかということも試してみました。「速い」といってもそこそこで、ソルのワルツ(Op.32-2)の32分音符やヴィラ・ロボスの前奏曲1番の中間部のあたりです。

1回限りの動きならばできそうでしたが、繰り返すのは無理でした。小さな動きでも速く弾こうとすると手の全体が緊張する感じがあって、まだちょっと怖い。

・・・ということで、しばらくは、ゆっくり弾いてもサマになる曲を選んで、音量を上げることに取り組んでいきます。速さは自然に上がっていくのを待つことにします。

♪ 音階がうまく弾けないことが判明しました。フォーカル・ジストニアの症状ということではなく、ここしばらく音階を弾いてこなかった影響が大きいように思われます。たしかに過去2年間はアルペジオ(異なる弦を異なる指で弾く)とトレモロ(同じ弦を異なる指で弾く)ばかりやってきており、音階の練習や音階を含む曲を弾いていませんでした。

・・・ということで、音階の訓練を取り入れることにします。

■動画

記録のために動画を撮ることにしました。

経験者や有識者からのご助言が得られるかもしれないという目論見とともに、(良い例か悪い例かはさておき)少しでも他の方の参考になればという思いで、YouTubeで公開していきます。

このあたり(↓)から辿って頂けると思います。
https://www.youtube.com/channel/UCbnJmw2dkuOGQ0TQ-HwHvqQ

無理のない曲を選んだつもりでしたが、多少ストレスがかかった演奏もあります。また、1~2回弾く分には問題なくても、動画に残そうとするとすこしでもマシなものをと思ってしまうので、何度も何度も撮り直し、それで徐々に指にストレスが生じるような感覚もありました。弾きすぎ注意!

曲の演奏のほかに、アルペジオとトレモロも訓練の様子も載せています。どちらも比較的ゆっくり、小さな動き、小さな音で弾いています。

♪アルペジオの訓練
ヴィラ・ロボスの練習曲1番を載せています。この曲には、弦が沈み込むハイポジションと開放弦が混在するところがあって、そうした6本の弦の高さが揃わないところで空振りや引っ掛かりがないように弾くのが難しいところです。
アルペジオの訓練は別の曲(カルカッシのOp.60の3番など)でもやっています。

♪トレモロの訓練
pami / amip / mipa / ipam の4パターンをやっています。
どなただったかがYouTubeにアップされていたトレモロ練習のための動画を参考にしました。もちろん、フォーカル・ジストニアにどういう影響があるかについては、私自身のリスクでやっています。
トレモロは2弦上でやっています。1弦だと指先を適当に動かしてもそれなりに音が出ちゃうので、コントロールの訓練にならないと考えました。

・・・ということで、アルペジオとトレモロと音階の訓練と、ゆっくり目の曲の演奏を、どちらも徐々に音量を上げていく。これを心がけながら、リハビリ3年目に突入しています。

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