ソルの練習曲 セゴビア選 3番4番

どうすれば弾けるか探求するシリーズ、今回はセゴビア選のソルの練習曲から3番と4番です。

■No.3 Andante Allegro Op.6-2
単音の旋律と重音の裏拍だけで構成されています。旋律をm指で弾くと裏拍はpi、旋律をa指で弾くと裏拍は場所によってimまたはpiで弾くことになります。

ここではあえてa指を使うことにしてみましたが、どうも安定しない。試しにアポヤンドで弾いてみたらだいぶマシになったので、それを採用しました。

この曲に限って言えば旋律はa指のアポヤンドでも問題ないのですが、中声部が半拍ずれた4分音符で高声部を追いかけるような曲だと、対旋律を消すわけにいかないので、アポヤンドは使えなくなるわけですよね。

それから、a指のアポヤンドはうまくコントロールができないんです。それではいけないとは思うのですが、どうしても指の重さのすべてを隣の弦に委ねてしまう。安定感を得たいという心理も多分に働いているような気がします。

ところで、この曲の速度指定は “Andante Allegro” となっているのですが、これは何? そこそこの速さで? 陽気に歩け?

もうひとつ。この曲が3拍目から始まっていることの意味(と弾き方)が分かりません。

■No.4 Allegro Moderato Op.6-1
No.3の上下を入れ替えて、低声部が旋律、重音の高声部が裏拍になっています。旋律はp指、裏拍はimで弾くのが常道でしょうね。フォーカル・ジストニアの症状もここでは出番がありません。

・・・と思ったのですが、何かおかしい。

i指とm指の発音タイミングが合わないのです。mが必ず遅れてしまいます。m指に引っかかりが無いように爪の形を整え、滑りをよくするためにワセリンを塗って、それでもダメなんです。

極端な話、速く弾くと「タッタカ タッタカ」とimが16分音符で繋がっているようになってしまします。ゆっくり慎重に弾くと、相対的に目立たなくなるだけでなく、タイミングも合うようになってくるようです。

動画を見てみると、指を振り抜いて弾弦するというよりも手全体を引き上げて無理やりimを弦に引っ掛けている感じです。そういう目と耳でNo.3を確認してみると、手の甲は弾んでいないものの、やはり音がずれているところがありますね。

もしかして、m指の力が基本的に弱いんでしょうか。あるいは脳からの指令が伝わるのが遅いとか、状態が正しくセンスできていないとか? 調査方法や訓練のパターンを考えてみようと思います。

ところで、この曲はアウフタクトはなくて1拍目から始まってますね。

2件のコメント

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です